YUKISEIMITSU AUDIO

2025/1/17-19 鎌倉のワインバー祖餐 試聴会レポート

YUKISEIMITSU AUDIO EVENT REPORT

本年も宜しくお願い致します。由紀精密の佐竹です。

YUKISEIMITSU AUDIO REPORT 第9回目は、鎌倉で長年営業され、ナチュールワイン好きの間では有名な鎌倉の祖餐(sosan)さんでの試聴会の模様をお送りします。

鎌倉駅の西側、御成通りを進んだ先の細い路地に佇む古民家風の建物。正確には一階はPilgrimというワインバーで二階が祖餐、と別々の店名なのですが、オーナーも一緒でお客さんも自由に上下を行き来していて不可分なので、どうやらまとめて祖餐と呼んでいらっしゃる方が多いようです。今回はこちらの二階にAP-01を置かせて頂いてのイベントとなりました。

オーナーの石井さんは一部界隈では“ワインの妖精”とも呼ばれるワインのエキスパートで、おすすめしてくださるワインはどれもとても美味しいのです。日本ではここでしか飲めないワインもあるとのこと。奥様の美穂さんが作られるお料理は国籍・ジャンル問わず様々なものがあるのですが、奇を衒わないようでいて何か一捻りされていて、これまたとても美味しく楽しくてワインが進む進む。

Pilgrimは土・日・月の午前中は「a cup of journey」という別の店名でAKINAさんという方がカフェを営業しています。

初日のセッティング中にAKINAさんが一枚のシングルレコードを持って二階までいらっしゃいました。「宇多田ヒカルが好きでレコードを買ったんですが、自宅にプレーヤーが無いので、実は三年間開封すらしていないんです。今日初めて開けるので、かけてもらえますか?」とのこと。その宇多田ヒカルのレコードに収録されたアカペラバージョンの「First Love」が素晴らしく、今回のイベント3日間のうち最もリクエストの多いレコードとなりました。

今回のイベント、そもそもの始まりは由紀精密の役員の一人が鎌倉在住であることからご縁を頂きました。複数日連続しての試聴会はおよそ一年ぶり、しかもAP-01にとって鎌倉は初めての土地でしたが、連日お昼から22:00過ぎまで沢山のお客様にお越しいただき、ずっと満席でした。また、「レコード持参も大歓迎」としたところ、普段永松や私が持参するレコ―ドには無いジャンルも含めて沢山お持ちこみいただき、お陰様でイベントとしての幅も広がり、AP-01の特性を引き出してくれる新たなジャンルとの出会いともなりました。

日中は冬の陽の明かりが窓から入り込み、それはそれはとても良い雰囲気の中でコーヒーを飲みながら音楽を聴いて頂くことが出来ました。

陽が沈み、裸電球の明かりが店内を照らし始めると今度は本格的にワインの時間です。ワインと食事、音楽とみなさんの会話が店内の雰囲気を更に高揚させ、ワインのおかわりと曲のリクエストが交互に繰り出されるグルーヴ感のある素晴らしい週末の三日間となりました。ほとんどの方が数時間も滞在、中には二日連続で音を楽しみに来てくださった方も複数名いらっしゃったことは私たちにとって大変嬉しいことでした。

イベント終了の翌日、機材の撤収のために伺うと、出迎えてくれた石井さんと美穂さんが「すごく寂しい」とAP-01との別れをとても惜しんでくださりました。ここまでAP-01に感情移入していただいたイベントは初めてです。「別れの曲をかけてください」とのリクエストまで頂き、やはりそのリクエストに応えるには今回最多登場の宇多田ヒカル「First Love」のアカペラバージョン、そして最後にディヌ・リパッティのバッハ「主よ人の望みの喜びよ」を演奏し、今回のイベントは本当の終焉を迎えました。

本当に多くの方からのお褒めの言葉の数々、「欲しいなー」といった率直な感想、「今度はこんなイベントどう?」といったご提案まで頂け、鎌倉という街、祖餐を中心としたコミュニティに受け入れて頂けたようで嬉しい限りでした。

以上、鎌倉のワインバー祖餐でのイベントレポートでした。改めまして、お越しいただいた皆様、ご協力いただいたお店の皆様、誠にありがとうございました!

残念ながら今回はご来店の叶わなかった方々、「また聴きたい」と感じていただいた方々、由紀精密はこれからも日本各地(たまに海外にも)で試聴の機会を作っていきます。またの機会にお会い出来ることを楽しみにしております。

これからのイベントスケジュールも決まり次第、ホームページやSNSでお知らせして参ります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。