トークセッションの後は藤田さんによるフォトセッションです。一角にカメラやレフ版が設置され、その場で「人物を撮影する時にどうしているか」を実演をまじえながら拝見させていただいたわけですが、世界的なプロカメラマンの仕事を見せていただく、またとない機会となりました。
拝見させていただいて気づいたのですが、藤田さんは実際にシャッターに指をかける前から被写体(今回はプロのモデルではなくオカムラの社員の方)に話しかけ、撮影中もずっと声をかけ続けています。素人の私が書くのも恐縮ですが、ずっと会話を続けながらも同時にシャッターを切り続け、その全てで会場のみんなが沸くような写真を撮る。これはすごいことなのだと思います。
イベント後に藤田さんにお伺いする機会がありました。実は撮影前の段階で被写体の一番のアピールポイントを見抜き、その時点で構図やポーズを直感的に決めている、とのこと。それと同時に空気感を作るためにも撮影前から声をかけ、撮影中も会話を決して止めないようにしている、と。長きに渡り第一線で活動されてきた期間が蓄積させる莫大な経験があるからこそ出来る技なのでしょう。