YUKISEIMITSU AUDIO

2025/4/4-6 第22回 九州ハイエンドオーディオフェア イベントレポート

YUKISEIMITSU AUDIO EVENT REPORT

YUKISEIMITSU AUDIO REPORT の13回目は、2025/4/4(金)~4/6(日)に福岡で開催された「第22回 九州ハイエンドオーディオフェア」の模様をレポートします。

皆さんこんにちは、由紀精密の佐竹です。4月初旬の福岡はまだ少し肌寒さが残るものの、満開の桜をあちらこちらで見かけました。会場の福岡国際展示場周辺も桜が綺麗だったので、オーディオフェアのついでにお花見をされた方もいらっしゃるかもしれませんね。

今回も前回同様にタクトシュトック、エミライ、フューレンコーディネート、リンジャパンといった頼りになる諸先輩方と同じ部屋を使わせてもらいました。

普段、イベントでの由紀精密のデモには社長の永松が登壇し、会社や製品の説明、曲の紹介をしています。しかし、今回はどうしても永松が途中で抜けざるを得ないスケジュールだったため、初日のデモの途中から私が引き継ぎました。展示会のデモでプレゼンターとして登壇するのは初めてのことです。私自身はこの業界に身を置いてまだ日が浅いので、特に今回のようなベテラン諸氏がお集まりになるような場でオーディオや音源について語ることは、それはもう、とても緊張感のある経験でした。お聞き苦しい説明や拙い所作もあったので申し訳なく感じております。それでも何とか無事(?)に三日間のイベントを終えることが出来たのは、お客様と諸先輩方の優しさと手助けのおかげに他なりません。

また、由紀精密が作っているオーディオ製品は現状ではターンテーブルのみであるため、こういったイベントの際には同じ部屋のメーカーさんから色々と機材をお借りしてデモ演奏をします。今回も素晴らしい機材ばかりだったのですが、特に興味深かったのが二日目から使わせていただいた日本に上陸したてのGERMAN PHYSIKSの無指向性スピーカー、Borderland Mk4 です。AP-01との組み合わせももちろん初めて。どんな音になるかワクワクしていると、スピーカーよりもやや後ろあたりに音像が立ち現れるように感じられて驚きました。続いて、二つのスピーカーの間に立ってみたところ、今度はボーカルが頭の後ろ、少し上のあたりから降ってくるように感じ、何とも不思議な体験をさせてもらいました。

スピーカーと合わせてご質問を多くいただいた機器が倉敷化工のアクティブ除振台です。以前のレポートでも触れましたが、由紀精密の開発分野は広く、中には微細な振動の除去が求められることもあります。このようなケースで以前から同社の産業機器向け除振台を使用していました。「HIBIKI-65」はその技術をオーディオに転用したもので、振動をナノレベルで感知して除去、内部に組み込まれた六つの軸で上部の台を制御してくれます。剛性重視のAP-01は低周波の影響を比較的受け易いためこの除振台との相性が良く、今回も使わせてもらいました。

スピーカーや除振台はあくまでも一例ですが、改めて、音を楽しむ/オーディオを楽しむことは、多くの方々の叡智や情熱に支えられているのだと感じます。AP-01の音を届けるには由紀精密の力だけではどうにもなりません。各オーディオ機器やアクセサリーのメーカー、アーティスト、レコードレーベル、レコーディングエンジニア、カッティングエンジニア、販売店、イベント会場側の方、そしてお客様。とても当たり前のことですが、このうちの誰が欠けてもAP-01の音は届けられません。

業界の中ではまだまだ新興の由紀精密。その中でも特に私はオーディオ歴が浅いにも関わらず、更に言えばお客様または別の会社の方であるにも関わらず、諸先輩方は利益度外視で色々なことを教えてくださいます。恩返しの意味も込め、この業界/文化にもっと貢献していきたいと改めて感じるイベントでした。

[機材セッティング一覧]

Analog Player:AP-01(YUKI)
Cartridge:PP-2000(Phasemation)
除振台:HIBIKI-65(GRESIM)
Phono EQ:Asterion V2(CANOR)
Pre AMP:AI 1.10(CANOR)
SP(4/4):COAX GEN2(PIEGA)
SP(4/5,4/6):Borderland Mk4 HP(GERMAN PHYSIKS)

以上、第22回 九州ハイエンドオーディオフェアのイベントレポートでした。
改めまして、ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました!

今回も多くのお客様がお越しになられていて、九州の皆様のオーディオ熱の高さを改めて感じました。

残念ながら今回はご来場の叶わなかった方々、「また聴きたい」と感じていただいた方々、由紀精密はこれからも日本各地(たまに海外にも)で試聴の機会を作っていきます。またの機会にお会い出来ることを楽しみにしております。

その他のイベントスケジュールも決まり次第、ホームページやSNSでお知らせして参ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。