とはいえ、夢とは実に不思議なもので、現実にシンクロしている夢を見ることもあれば、非現実的で突飛な夢を見ることもある。
シンクロといえば、私のようなエンジニア上がりの人間は、某計測機メーカーがオシロスコープを『シンクロスコープ』という固有名詞で呼ばせていたことをご存じだろう。他方、音楽ファン、特にロックファンには、ポリスの「シンクロニシティー」が広く知られるところか。
英国出身のロックバンド、ポリスは、レゲエを基礎としながらそれをパンク的手法で料理し、洗練されたポップスへと昇華させた。そのひとつの集大成が、彼らの5枚目のアルバムにして最高傑作の呼び声が高い83年作の「シンクロニシティー」である。
そのLPで私が最も好きなのがA面6曲目、最内周の「Synchronicty II」だ。ニューウェイブの香りもちりばめたバンド後期の代表曲で、スチューワート・コープランドが繰り出す高速かつ変速的なビートに乗って、アンディ・サマーズの特徴的なギターリフが炸裂する。スティングのヴォーカルが実にカッコよくて堪りません!