でもこれ、手に入れた時から盤が反っているんだよね。2枚組のうちの1枚の外周側が部分反りしていて、針圧が軽いと危うくカートリッジがバウンドしそうになる。
盤面の中心部を押さえる一般的なセンタースタビライザーは、こういう反りにはあまり効果がないので困るワケだが、AP-01には必殺の飛び道具、外周スタビライザー(別売オプション)がある! これを使えば外周型の部分反りもほぼ解消できるのだ。これはセンタースタビライザーと併用して初めて相乗効果が期待できるもので、まずセンタースタビライザーを置き、次いでレコードの外の縁に沿って外周スタビライザーをそっと乗せる。慣れるまで、これがおっかなびっくりでね。
それはそうと、このレコード、無茶苦茶音がいい! A面1曲目、H.Owen Reedの「La Fiesta Mexicana」は、鐘の音に続いて振り落とされるグランカッサ(大太鼓)の響きの重く豊かなことといったらない。ステージ奥の方から鳴り響く鼓笛隊の合奏もたいそう立体的だ。高音域の伸びやかさも素晴らしいが、重心の低い安定した低音域は圧巻。外周スタビライザーのおかげで、それが少しも危なげなく堂々と再現される。